グランプリファイナルはフィギュアスケート国際大会の最高峰の一つですが、近年は客席がガラガラになる現象が目立っています。
2023年12月の中国・北京で開催された大会では、特に前半の試合ショートプログラム(SP)においては空席が目立っていました。
一時は多くのファンで埋まっていたグランプリファイナルですが、なぜ客席がガラガラとなったのか、その理由に迫ります。
GPファイナルで客席がガラガラだった5つの理由
GPファイナルの客席がガラガラだった理由は、大きく分けて5つ挙げられます。
せっかくのこの神々しい大会が観客ガラガラなのもったいないわ。#GPファイナル
— KtoP (@KtoP223) December 7, 2023
世界の政治情勢によるもの
戦争など世界の政治情勢による影響が、客席をガラガラにした理由の一つです。
2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻の影響により、ロシアやベラルーシの選手は国際大会への出場を禁止されています。
特にロシアはフィギュアスケートの強豪国なので、有望株やスター選手が数多くいました。
彼らのGPシリーズやGPファイナルなどの大会不参加も、ガラガラ現象を引き起こしていると言えるでしょう。
パンデミック・コロナ禍による影響
パンデミックによる影響は、GPファイナルの客席ガラガラ現象の要因といえます。
2020年に発生した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックは、フィギュアスケート界にも大きな影響を与えたからです。
2020年から約3年で大会の延期や中止、無観客試合などによりファンが生で観戦する機会が減りました。
制限を余儀なくされたため、スケートファンは大勢の場所に集まることに警戒を感じているのです。
スター選手の引退
スター選手が現役を引退していることも、客席のガラガラ化に拍車をかけています。
グランプリシリーズの常連かつフィギュアスケート界のスターであった羽生結弦、ネイサン・チェン選手がいなくなったことで、ファン離れにつながっているからです。
人気を引っ張ってきたスター選手たちの引退は、多くのファンにとって寂しさを感じ、興味を薄れさせてしまうのかもしれません.。
開催国の選手が参加していない
開催国の選手が参加していなかったことも、客席のガラガラ化につながった可能性があります。
GPファイナルは世界中から各国でトップの選手が出場する大会ですが、今回は中国の選手の出場が叶いませんでした。
その事情もあって、現地である中国のファンは観戦意欲が低下してしまったかもしれません。
ルール上仕方のないことですが、開催国出身選手がいないことは現地の人にとって興味が薄れるようです。
GPファイナルなのに観客席ガラガラなの草…😂自国の選手いないから…??
— ほし (@hoshi666y) December 7, 2023
もともとマイナースポーツ
フィギュアスケート自体が、もともとはマイナースポーツであることも客席のガラガラ現象につながっています。
フィギュアスケートは冬季オリンピックの華として人気の競技ですが、世界全体ではマイナースポーツの部類です。
冬季のみにしか行われないことや、限られた地域のみにしか人気がないため、見に行く人も限られています。
華やかさがあるため話題となりますが、「見に行くほどではない」スポーツと思われているかもしれません。
客席がガラガラではない?復調の兆しあり
GPファイナルに限らず、フィギュアスケートの大会が行われる会場の客席ガラガラ現象は続いていますが、復調の兆しも見られます。
大会最終日は満席になる
大会最終日のフリースケーティングでは、客席がほぼ満席となりました。
大会最終日であったことに加え、男子シングルはショートプログラムで高得点を取る選手が多く白熱した展開となったことで大いに盛り上がったからです。
加えて、アメリカ代表のイリヤ・マリニン選手の高いジャンプ技術に多くの人から注目されるようになりました。
新しい選手の活躍に、多くのスケートファンの目が注がれ見に行くファンも増えたのかもしれません。
新たなスターが登場
新たなスターが登場していることで、客席のガラガラ現象が無くなりつつあります。
特に話題となったのは、男子シングルで4回転の大技を決めたイリヤ・マリニンやアダム・シャオ・イム・ファなどが出場し大会を大いに盛り上げました。
そして、坂本花織選手の優勝や宇野昌磨、鍵山優真のメダル獲得など日本人選手の活躍も見られたこともあり、日本においても注目されています。
ライバルたちとの激しい争いを目の当たりにして、ファンも大いに刺激を受けたことでしょう。
パンデミックが収まっている
パンデミックが収まっていることで、会場に足を運ぶファンも出ています。
特に海外は日本よりも制限が少ない状況なので、マスクを外して外出する人が多く出るようになりました。
今後パンデミックによる影響が緩和されれば、観客数も増加する可能性があります。
まとめ|客席ガラガラ現象:今後はどうなる?
ここまで、グランプリファイナルの客席がガラガラだった理由や復調している状況について解説しました。
グランプリファイナルは最終日で大いに盛り上がりほぼ満席に近い状態でしたが、客席のガラガラ現象が解決したわけではありません。
なぜなら、前述のとおり世界的にはマイナースポーツの部類であり、パンデミックの影響と世界情勢の不安も大きく残っているからです。
ロシアの出場も禁止となっている今は、グランプリファイナルに限らず他の試合も客席がガラガラの状態は続くことでしょう。
日本を含めその他の国もフィギュアスケートを盛り上げようと頑張っていますが、パンデミック以前の状態となるにはしばらく時間がかかりそうです。
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